【フランス販路開拓最新情報】もはや寿司は時代遅れ?-フランスにおける寿司市場の今-

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【フランス販路開拓最新情報】もはや寿司は時代遅れ?-フランスにおける寿司市場の今-

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日本食として世界的にも有名な「寿司」。
フランスでも例に漏れず、寿司の知名度は他の日本食に比べ圧倒的に高いです。
しかし、今その「寿司」市場が苦境に立たされているのはご存じでしょうか。
今回はフランスの経済誌「Capital」で紹介された記事を元に、フランスの寿司市場とその現状をご説明します。

倒産に追い込まれる大型寿司チェーン店

フランスの大型寿司チェーン店「PLANET SUSHI」の店頭写真

PLANET SUSHI 店頭

フランスの大型寿司チェーン店として有名な「プラネット・スシ(Planet Sushi)」は、フランス人の寿司への関心が減ったことやコロナウイルス拡大などの影響により、19あった直営店のうち17を投資ファンドに売却することとなりました。雇用を維持するためにはそれしか手段がなかったようです。
今後はフランチャイズにて事業を継続させていく方針で、既存の39店舗のフランチャイズ店に加え、新しく4店舗をオープンする予定です。市場3位の「イート・スシ(Eat Sushi)」も同様に事業方針の修正を余儀なくされました。
フランスの大型寿司チェーン店「PLANET SUSHI」の商品情報

インフレの影響

インフレによりフランス人は消費を控える傾向にあり、外食産業は大きなダメージを受けています。
レストラン専門家のベルナール・ブートブール氏は、「寿司は昨年5~7%の減少を記録している。ハンバーガーが10~11€、ピザが12~13€であるのに対し、平均的に21€の消費を要する寿司はファストフードやデリバリーのなかで高価な商品である」と分析しています。特にここ数ヶ月は鮮魚の価格高騰が見受けられます。

多様化の必要性

しかし、同氏によると寿司の消費減少はより根本的な問題を抱えているとのことです。「寿司は、ハンバーガーやピザのようにフランスの消費者を魅了できなくなかった。そもそもフランス人はあまり生ものが好きではない。スーパーマーケット内にキオスクが設置され、寿司はより手に取りやすい物になったが、そこでさえも停滞期に入っている。」との指摘もあります。
このような需要の減少から小売業者は多様化を余儀なくされ、ポケボウルや韓国の屋台料理を提供するようになっています。

日本食として圧倒的な知名度を誇る「寿司」。現在、その人気はその知名度と正比例しなくなってきています。
フランスの日本食市場への参入を考える際はこの現状を考慮し、日本人ならではの視点で付加価値を付与する必要があると言えるでしょう。

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ゆい

FPMCフランススタッフ。
神戸大学文学部人文学科・社会学専修卒。
ヨーロッパ(フランス)への販路開拓営業やコンサルタント業、展示会通訳やアテンド業務に従事。
パリ在住2年目。兵庫県姫路市出身。

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