【フランス販路開拓最新情報】フランスのトイレに起きた革新 -今注目を集めるトイレビジネスの可能性とは?-②

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フランスのトイレに起きた革新 -今注目を集めるトイレビジネスの可能性とは?-①」(こちらからご覧いただけます)でもお話ししましたが、フランスのトイレ事情は変化しつつあります。
①ではフランスの最新の家庭用水洗トイレについてお話ししましたが、今回は公衆用のバイオトイレを紹介したいと思います!

バイオトイレとは?

環境に配慮し、水を使わないバイオトイレが注目されています。

バイオトイレの例

微生物の働きによって排泄物を水と炭酸ガスに分解、処理するトイレのことで、フランス語では『toilette sèche(トワレット・セッシュ=乾いたトイレ)』と呼ばれます。
この名の通り水を必要としないため、下水道への接続が困難となる山岳地や離島などにも設置が可能です。

パリの公衆バイオトイレ

花の都ともてはやされるパリですが、実際は「立ちション」問題に悩まされ続けている残念な側面もあります。
68ユーロの罰金を科すも効果は薄く、無料の公衆トイレを設置しても問題は解消しませんでいた。
なんとか状況を打開しようと、2020年の夏に「ナチュリノワール」と呼ばれるバイオトイレが登場。
製造を担当した「エコセック」は、水を使わないエコトイレで農業用肥料を生み出すシステムを提案してきたスタートアップ協同組合で、ツール・ド・フランスやサッカーW杯などの大型イベントに仮設トイレをレンタルしてきた実績もあります。(*1)

パリに設置された公衆バイオトイレ

ナチュリノワール(エコセック公式HPより)

環境に配慮しつつ、公害の解消にもなるとのことで注目は集めましたが、設置早々のシステムトラブルが勃発。
普及に時間がかかっています。

日本企業のバイオトイレ

海外に輸出された日本製のバイオトイレ

【バイオミカレット】(株式会社ミカサ公式HPより)水洗トイレの設置が難しい場所への設置が可能なバイオトイレは、インフラの遮断が起こりうる災害時にも活躍します。
自然災害が多い日本で、その技術が発達していることは想像に難くないのではないでしょうか。
株式会社ミカサの【バイオミカレット®】(*2)や若狭工業株式会社の【newto】など、日本でも様々な会社でバイオトイレが開発されています。
特にミカサのバイオトイレはペルーやカメルーンなどトイレ環境に悩まされている国へのバイオトイレ設置実績もあります。

今後ヨーロッパに進出することで、市場の拡大が見込まれるのではないでしょうか。

まとめ

高い環境意識に対して技術の後れも垣間見えるフランスのトイレ事情。
日本の技術を解決策として提案できる可能性もあるのではないでしょうか。

*1:https://www.pen-online.jp/article/003389.html
*2:https://mikalet.jp/developing-country/
*3:https://newto.jp/?gclid=CjwKCAjw6IiiBhAOEiwALNqncXHQeEd3IDrvpEBK4rGCPXXjzCcpae9Sac2Flvr0Iz9gIWqOpT8-nxoClgcQAvD_BwE

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ゆい

FPMCフランススタッフ。
神戸大学文学部人文学科・社会学専修卒。
ヨーロッパ(フランス)への販路開拓営業やコンサルタント業、展示会通訳やアテンド業務に従事。
パリ在住2年目。兵庫県姫路市出身。

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