【海外販路開拓:フランス最新情報】2年に一度の祭典-パリ国際航空宇宙ショー-

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2023年6月19日から25日までの約1週間、ル・ブルジェの万博公園にてパリ航空ショーが開催されました。
隔年開催の本イベント、コロナの影響で前回は見送りとなっていたため、第55回目となる今回は4年ぶりの開催ということで大盛況だった様子。
46の国からの2,500の出展、そして来場者数は推定30万人(内13万人は専門家、17万人は一般人)とされています。(*1)

今回はそんな航空ショーについてお話ししていきたいと思います。

今回の航空ショーに関する5大重要事項

フランスの某メディアの報道によると、今回の航空ショーにおいて注目すべきポイントは以下の5つ。(*2)

  • エアバスの商業的優位性
  • ダイナミックな新勢力
  • eVTOLの飛行(eVTOL:垂直離着陸が可能な電動航空機)
  • 欧州防衛の進展
  • 脱炭素化の約束

やはりフランスでの開催ということもあってか、トゥールーズに本社を置くエアバス社が力を見せつけた様子。

https://static.latribune.fr/2079602/une-maquette-d-un-avion-de-ligne-airbus-a350-1000-est-exposee-lors-du-salon-international-de-l-aviation-et-de-l-aerospatiale-de-chine.jpg
特に航空会社IndiGoから史上最大の契約を獲得し、受注においてボーイングを圧倒したそうです。

また、建築業界でもキーワードだった”脱炭素化”は航空業界においても同様で、水素航空機などの開発が注目を集めていたようです。
環境への悪影響から飛行機不使用の運動もあるヨーロッパにおいて脱炭素化の推進は必要不可欠と言えそうです。

日本からの出展

いくつかの日本企業もこの国際見本市に出展していましたが、中でも注目を集めていたのがスカイドライブ社によって発表された新型ヘリコプター。(*2)
ヘリコプターとドローンを掛け合わせたようなもので、電気を動力源とし、垂直に離着陸可能、つまり滑走路は必要ないことが特徴的です。

スカイドライブ社によって発表された新型ヘリコプター

2020年に東京で初めて発表されたこの乗り物は、現在2人乗りから3人乗りに進化しており、福澤知廣CEOはスズキと共同で開発を進めると発表しました。
目標は、2025年の万博に向けて大阪の空を飛ぶこと。
会場となる人工島・夢洲と、関西空港や神戸空港といった近隣の空港を行き来するために使われる予定だとのことです。

さいごに

日本企業の発表でも注目を集めていた垂直着陸可能なヘリコプターは全体を通しても関心を集めていたようで、ADPグループは、2024年のパリ・オリンピックに向けて商業空飛ぶタクシー・サービスを開始するとさえ約束しています。

日本の技術が世界に羽ばたく日は近いかもしれません。

*1:https://www.siae.fr/presentation-du-salon.htm
*2:https://www.usinenouvelle.com/article/cinq-choses-a-retenir-du-salon-du-bourget-2023.N2146267
*3:https://www.nippon.com/fr/news/kd1043514229430600665/amp/

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ゆい

FPMCフランススタッフ。
神戸大学文学部人文学科・社会学専修卒。
ヨーロッパ(フランス)への販路開拓営業やコンサルタント業、展示会通訳やアテンド業務に従事。
パリ在住2年目。兵庫県姫路市出身。

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