【海外販路開拓:フランス最新情報】日本の技術でパリを”創る”⑤

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【海外販路開拓:フランス】日本の技術でパリを”創る”⑤

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「グラン・パリ(La Métropole du Grand Paris)」計画特集第5回の今回も、前回に引き続き建設現場で働く人に着目。
危険を伴う現場で働く人々を守る「ヘルメット」についてお話ししていきます。
(概要等を説明している初回はこちら)

世界シェア9割を誇る日本製ヘルメット

冒頭では作業用ヘルメットに言及しましたが、まずは日本製ヘルメットとして有名なバイク用ヘルメットについてお話しします。
数あるメーカーの中で2大ヘルメットメーカーとして有名なのが「ショウエイ(SHOEI)」と「アライ(Arai)」。
バイク乗りなら知らない人はいないといわれており、普段バイクに乗らない人でも名前を聞いたことくらいはあるのではないでしょうか。

NAKAGAMI GP2

Araiのヘルメット[Arai公式HPより]

実はこの2社で世界のシェアの9割を占めています。
乗りものニュース(*1)によると、「世界トップシェアは「ショウエイ」の6割、そして「アライ」の3割、その次にドイツのシューベルト社が続」くそうです。

日本製ヘルメットの品質

日本製ヘルメットが評価されているのはやはりその品質。
Youtubeに投稿されている「SHOEI製造品質管理風景」というタイトルの動画には、その品質を賞賛するコメントが多数寄せられています。

中には「SHOEIに命を救われた」という声も。

また、「Made In Japan Vs Made In China Helmet」と題された動画では、2国の製品を比較。

少し過激な比較方法ですが、その品質の差は一目瞭然です。

フランスでも取り上げられた日本製(作業用)ヘルメット

甲子化学工業株式会社とTBWA HAKUHODOはホタテの貝殻で作られたヘルメット、その名も「HOTAMET(ホタメット)」を共同開発。
フランスでもメディアに取り上げられ、話題にのぼりました。(*2)

HOTAMET(甲子化学工業株式会社HPより)

このアイデアのきっかけは北海道宗谷地方。
2021年に水産物の輸出が停止し、年間4万トンの貝殻廃棄物が発生する宗谷地方では貝殻の蓄積による土壌汚染が懸念されていました。
このホタメットの製造により蓄積が改善されることはさることながら、新品のプラスチックを使用した場合と比較して最大36%のCO2削減が見込まれ、「環境配慮型ヘルメット」としての地位を確立しつつあります。

まとめ

重機などに比べてその働きの大きさは認知されにくいかもしれませんが、「ヘルメット」は人々の命を守りうる大きな役割を担います。
小さくても大きな価値を示すことができる日本の技術でフランスを支えることができるのではないでしょうか。

*1:https://trafficnews.jp/post/113191
*2:https://www.usinenouvelle.com/article/l-industrie-c-est-fou-au-japon-des-casques-de-protection-produits-a-partir-de-coquilles-saint-jacques.N2084866

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ゆい

FPMCフランススタッフ。
神戸大学文学部人文学科・社会学専修卒。
ヨーロッパ(フランス)への販路開拓営業やコンサルタント業、展示会通訳やアテンド業務に従事。
パリ在住2年目。兵庫県姫路市出身。

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