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(本記事は【海外販路開拓:フランス最新情報】「環境への配慮」はもう当たり前!?-ビジネスにおいても重要となるフランス人の環境意識とは?①-の参照記事となっております。先に上記記事を読んでいただくことをオススメします。)
フランスでは建築部門がエネルギー消費の44%、CO2排出量の25%近くを占めています。
それに伴い、1974年から断熱に関する規制がいくつか導入されてきました。
その中でも最新だったのが2012年に施行された「RT2012」と呼ばれる規制。
建物の設計や快適性、エネルギー消費や資源など各方面に対する高い性能要件を設定しています。
そんな中、2020年に新たな環境規制「RE2020」が施行され、注目を集めています。
本記事ではフランス政府公式HPを参考にこの最新の環境規制についてお話ししていきます。
RT2012
「RE2020」についてお話しする前に、まずは「RT2012」について考えたいと思います。
土台となるのは、2007年に開催された「グルネル環境フォーラム*」
本フォーラムでは、2050年までに温室効果ガス排出量を1990年比で4分の1にするという目標が設定され、この目標達成のためは以下のような取り組みが必要と考えられていました。
- 2020年以降、新しい建物は全て消費するエネルギーよりも多くのエネルギーを生産するようにする。
- 既存の建物の大規模改修を可能な限り早期、かつ長期的に行い、良好なエネルギー性を達成する。
そこで設定されたのが主に”断熱”に対する環境規制を定めた「RT2012」。
本規制の主な内容は以下の通り。
- 「Bbiomax」係数によって定義される建物のエネルギー効率を最適化する
- 暖房・冷房・照明・家庭用温水製造・補助機器(ポンプやファン)など従来の一次エネルギー消費量の最大値(Cepmax)を設定する。(Cepmax係数で求められた消費量を超えてはならい)
- 非空調建築物における夏の快適性を向上させる。(Ticref)
夏の猛暑日が5日間続いた場合に建物が到達しうる最高室内温度を制限する。
このような規制をグレードアップさせ、「RE2020」が制定されたのです。
後編へ続く…
*グルネル環境フォーラムとは
2007年7月6日から10月25日まで、ニコラ・サルコジ大統領の国務大臣であるジャン=ルイ・ボルーの主導で、国・地方自治体・ソーシャルパートナーおよび環境問題に関わるNGOが一堂に会して開催された環境フォーラム。(*1)
生物多様性や天然資源、気候変動、環境と公衆衛生の関係、生産と消費のパターン、「環境ガバナンス」や「エコロジーデモクラシー」の問題、競争力と雇用に資する持続可能な開発手法の推進、遺伝子組み換え作物の問題、廃棄物管理など、幅広い問題が取り上げられた。
*1:https://www.vie-publique.fr/eclairage/268585-le-grenelle-de-lenvironnement-quels-engagements
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